【寄稿】モチベーション底辺の国試勉強法

こんにちは。Dr.爆益です。

友人のiroくんが国試の合格体験記を寄稿してくれたので載せます。

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はじめに

この国試勉強体験記は、もともと医学に微塵も興味がないながらストレートで6年間を無事終えて、115 回国試に合格した、1年次研修医iroが書いたものです。⼤切なことなのでもう⼀度⾔うと、私は医学に微塵も興味がありません。

医学⼤好きなお⽅、意識が⾼い医学⽣や成績優秀な⽅はそこまで参考にならないと思われますが、教材の使い⽅などはある程度⾒てもらう価値があるものをご提供できていると⾃負しております。

M4 まで

これは医学に興味ない⼈あるあるかもしれませんが、⼤学⼊試は完全に数学と理科でゴリ押したタイプの⼈間でした。(逆に英語は死ぬほど苦⼿でした)

⼊学時の成績は上位でしたが、上記のモチベーションの低さも相まって、(個⼈的に興味のあった基礎医学の⼀部分野を除き)試験勉強で努⼒するのが⾺⿅らしく、最低限で定期試験をパスしていました。再試もいくつか引っかかりながら、なんとか進級できた底辺医学⽣でした。

CBT

私の⼤学では 4 年⽣で CBT を受けることになっており、当時は 4 ヶ⽉前くらいから勉強を始める⼈が多かったのですが、部活に精を出していたこともあり、実際に勉強をし始めたのは1ヶ⽉前からでした。といっても、勉強を始めてからも部活は続けていたので、本当に⽚⼿間の勉強で本番に臨むことになりました。

実際の勉強法としては、QB を只管解き、解説に載っている内容を軽く覚えるくらいでした。今考えると本質的なところはなーんにも理解していませんでしたが、それでも当時は全く知らないことばかりだったので「⼼筋梗塞の⼼電図は ST 上昇」みたいな死ぬほど基本的なところからやり直し、vol1-4 まで 2 周終わらせ、⾃分なりにはある程度勉強したつもりでした。

結果としては、得点率 80%は超えていましたが、学年順位では下から数えたほうが早いくらいの成績に落ち着きました。病態の理解がゴミだったこと、最終ブロックで早く帰りたくてあまり考えずに解いたこともあってか、4 連問の得点が 6 割程度と良くなかったです。

国試予備校選び

 4 年⽣の終わり頃になると、国試対策予備校の⽅々が営業に来られており、私はそこで初めて国試予備校の存在を知り、ネット検索して調べてみました。個⼈的にあんまり国試対策にお⾦を掛けたくなく、QB の学年購⼊もスルーしてしまったので、どうしようかと悩んでいた時、medu4 の存在を知りました。

medu4 は QB を買わなくても問題演習がデータベースで無料でできるし、他の予備校の講座も取らなくていいのか、medu4 だけで基礎講座全部とっても⾃分のバイト代で出せる程度の額だ!と単純に考え、とりあえず medu4 の『あたらしいシリーズ 内科外科』を購⼊したのが 4 年⽣の 3 ⽉でした。この選択は(他の⼈の話など含めて後から考えてみれば)少なくとも私にとっては最善の選択肢だったのかなと思います。

5 年⽣

 そんな感じで意気込んで動画講座を買ったはいいものの、5 年⽣になった私は全くもって勉強せず、勉強部屋で班員と遊んだり、相変わらず部活を続けたりとまたまた医学とは無縁の⽣活を繰り広げていました。そりゃ医学に興味がないんだから強制されなきゃやる気も起きないよね。そんな読んでいるあなたの気持ち、死ぬほど共感できます。

ポリクリでは「おはようございます」「すみません、わかりません」「ありがとうございます」でゴリ押し。今となってはここで勉強しておけば……とも思いますが、実際戻っても多分やらないだろうなと思います。だって⾯倒だし、運動してたほうが楽しいもの。(もちろん、ポリクリで回らせていただいた診療科の先⽣⽅には本当に申し訳ないと思っております)

そんな私でしたが、転機が訪れたのは 5 年⽣の 2 ⽉でした。流⽯に周りの医学知識についていけなくなってきたのもあり、そろそろやべえなと思い出していた時期だったのですが、私は就職先を確保するほうが先だ、と思いマッチングに向けて 2,3 ⽉に病院⾒学を固めていました。(マッチングについてはまた別の機会に書こうかと考えています)

ここで襲来したのがコロナウイルスでした。病院⾒学も部活も中⽌になり、やることがなくなった私は言い方は良くないですが、いい機会だと思い、さすがに勉強に着⼿し始めました。1年間放置していた動画講座を引っ張り出してきて、とりあえず気の向いた科⽬からやろうと思い、ちょうどその時回っていた消化器から始めてみました。

6 年⽣前半

 勉強を始めたはいいものの前提知識、医学的素地が全くなく、CBT でやったこともまるっきり忘却の彼⽅だったため、また 0 からのスタートでした。とりあえず無理せず 1 ⽇ 3 講座ずつくらい動画をみつつ、私は iPad に書いても覚えられないなと⾃分でわかっており、

⾼校の社会などの勉強もすべて紙のノートにまとめて覚えていたアナログ⼈間なので、ノートに pdf の内容をまとめ直して覚える⽅法をとりましたが、この辺のやり⽅は⼈それぞれだと思います。詳しいノートのまとめ⽅などは下で項⽬を改めて書きます。また、この時期『あたらしいシリーズ』の他の講座もまとめて購⼊しました。

 やり始めると、コロナで暇だったのもあってか、動画視聴がある程度習慣になり、6 ⽉くらいまでにメジャー、⼩児産婦⽼年と救急の動画を⾒終わり、なんとか周りに勉強ペースを離されない程度に勉強を進められました。

 ただ、この時期にネックになったのが、マッチングの存在でした。先ほど書いた通り、マッチングの⾒学に 3 ⽉全く⾏けなかったこともあり、⼀旦コロナの落ち着いた 6 ⽉から 7 ⽉にかけて病院⾒学を詰めました。そして 8 ⽉にいくつかの病院を受けたのですが、あまりにも忙しかったのもあって夏の期間は全く勉強が進みませんでした。なんならやったはずのメジャーの内容も少し忘れてしまいました。夏の模試も⼀応申し込んではいましたが、あまりにも勉強ができていないので受験⾃体をとりやめてしまいました。

6 年⽣後半

 9 ⽉に⼊りマッチングがひと段落したので、マイナー、公衆衛⽣の講座を⼀通り⾒終え、とりあえず⼀周しました。とはいえ夏に忘れてしまったメジャーを放置するわけにもいかないため、卒業試験のある時期のぎりぎりまで動画の 2 周⽬を⾒て国試の勉強していました。卒業試験に関しては⼀週間前から過去問の解答を詰め込みましたが、ある程度国試勉強のストックがあったのも幸いし、なんとかギリギリ合格することができました。

 そうこうしているうちに 12 ⽉になって、すぐに冬メックを受験しました。

 成績的には悪くはなかったのですが、問題を解いているときの感覚は最悪で、問題⽂を読んでも疾患のイメージが全くつかない状態が多くの問題で起こり、⾃分の勉強法を⾒直さなければならないと考えました。問題点としては

・動画講座で知識はある程度頭に⼊っているが、知識同⼠それぞれのつながりがない

・問題演習が圧倒的に少なく、特に臨床問題の読み⽅に慣れていない

・そもそも 400 問ものまとまった問題を解いたことがなくやりきる体⼒がない

・必修対策が全くできておらず⼿技的な知識がボロボロ

などが挙げられました。

そこで私が⾏ったことは、

・過去問 5 年分を medu4 過去問データベースで解く

・medu4 の『特講シリーズ』を受講する

・「⽬次勉強法」

の3つでした。

まず過去問に関しては、『あたらしいシリーズ』で取り扱っているもの以外はほぼやっていなかったこともあり、早急に取り掛かりました。結局これは国試直前までに計 5 周ほどやり直しました。最後の⽅は越◯製菓みたいに問題を⾒たら答えがすぐ導き出せる程度にはなりました。

次に、『特講シリーズ』に関してですが、詳しいことは後述しますが、特に必修講座をメインに⾒ました。ピンポイントに必修の⼿技などまとまっておりためになりました。これも 3 周ほど⾒直しました。

最後に「⽬次勉強法」ですが、これは私が勝⼿に編み出した勉強法で、前期講座の各科⽬の⽬次だけ印刷し、それぞれの疾患に関してエッセンスだけ書き取るという勉強法です。具体的にはこんな感じです。

もともと成書にありがちな、情報があちこちに散らばっている状態がすごく覚えにくいと感じる私にとって、この勉強法は⾮常に合っていました。断⽚的に抜け落ちていたり、繋がっていなかった知識が⾃分の中でまとまって⾏くのを感じました。またこれらとは別に、この頃から MEC,Q-Assist を利⽤している友達と 1 ⽇ 1 時間程度の勉強会を始め、知識の抜けがないか互いに確認し合っていました。

直前期(年明け〜)

 年明けは、medu4 が誇る直前講座『究極 map』を購⼊し受講しました。結果的には、ずっと medu4 で受講していたためこれで得られる新規知識はあまりなかったのですが、ここに載っている内容は受験⽣の常識だ、と思い国試前⽇までなめるように⾒直しました。

 直前期は結局、

・過去問演習 5 年分(特に 3 年分は飽きるほど⾒直しました

・必修対策『特講シリーズ』と必修の過去問 10 年分問題演習(1 ⽇ 1 年分くらいやりました)

・『究極 map』

をひたすら繰り返していました。

 年明けに受けたテコ 4 も割と調⼦が良く、必修さえ落とさなければいける、と⾃分に⾔い聞かせていました。また、今年はコロナに罹患すると受験できないとのことだったので、年明けまで通っていたジムを封印し家にこもって勉強していました。

当⽇

 国試前⽇は同じホテルに泊まっていた同級⽣と下⾒に⾏き、早めに就寝しました。当⽇は模試でも⼤の得意にしていた公衆衛⽣があまり振るわず、泣きそうになりながら解いていました。結果公衆衛⽣はそんなに悪くなかったのですが、落ち込んだ結果他のところで easy なミスをいくつも繰りかえしていました。

結果採点すると、成績的には全く満⾜のいくものではなかったものの、必修 9 割、パンリン 8 割はなんとか抑えることができました。

具体的に使った教材についてはこちらの記事をどうぞ。

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